第13回みやこ郷土芸能祭 映像公開

2022年3月6日に開催された「第13回みやこ郷土芸能祭」
今回は宮古市内の3団体のほか、ゲストとして盛岡市から澤目獅子踊りを迎えて開催いたしました。
岩手の多彩な芸能を1つの会場で触れることのできた本公演の映像を公開いたします。

なお、澤目獅子踊りにつきましては、映像公開日より1か月間の限定公開となります。
どうぞお見逃しなく!!

【澤目獅子踊り】
※公開日より1か月間の限定公開【2022年9月1日(木)~2022年10月1日(土)まで】
映像公開は終了いたしました。

【末角神楽、黒森神楽、花輪鹿子踊り】


また、『+ONLINEシアター』のページで過去の事業映像を公開しています。
前回の「第12回みやこ郷土芸能祭」、演劇やダンスなどの映像もありますので、ぜひこちらもご覧ください!
+ONLINEシアターはこちら→ https://iwate-arts-miyako.jp/topic_mb/p_online_theater/

出演団体


■澤目獅子踊り(澤目獅子保存会)
澤目獅子は、盛岡市手代森の沢目地区に、正徳年間(1711-15)以前からおよそ300年以上にわたり、巻物と共に伝えられている。巻物には獅子踊りの歌詞を訳した「和合宇多覚」の他、天台宗、真言宗の流れを汲む仏像各種の図解が併記されており、精霊を供養し、悪霊を追い払うものとして伝承してきた。踊りは幕踊り系鹿踊に属し、「回向」をあげ「庭ならし」から始まり、「入庭」「廻り踊り」と続き、「七拍子」や「雌獅子狂い」などの役踊りから最後の「礼踊り」まで48段落に舞が区切られている。踊りは腰を低く沈め、力強い太鼓の響きや流れる笛の音と共に獅子が勇壮に舞う。


■末角神楽(末角神楽保存会)
末角神楽は、早池峰神社氏子の願いを受けて、旧川井村大字小国字土沢の神道家豊坂因幡が文政2年(1819)、津守兵庫から伝授を受け、氏子に伝えた舞である。毎年、8月の加茂神社、9月の早池峰新山神社の祭礼で神楽を奉納し、小正月には火祭りとして夜神楽を舞い、権現舞によって火伏せを祈願している。かつては、早池峰山を信仰する漁業者に請われて大漁成就、海上安全のため、三陸沿岸を廻った。式舞(御神楽・翁舞・三番叟・八幡舞・山の神舞・岩戸開の舞)のほか、水神舞、普勝舞、清剣舞などを伝承している。


■黒森神楽(黒森神楽保存会)
正月になると黒森神社の神霊を移した「権現様」(獅子頭)を携えて、陸中沿岸の集落を廻り、家々の庭先で権現舞を舞って悪魔祓いや火伏せの祈祷を行う。夜は宿となった民家の座敷に神楽幕を張り夜神楽を演じて、五穀豊穣・大漁成就や天下泰平などの祈祷の舞にによって人々を楽しませ祝福をもたらしている。この巡行は旧盛岡藩の沿岸部を、宮古市山口から久慈市まで北上する「北廻り」と釜石市まで南下する「南廻り」に隔年で廻村し、近世初期からその範囲は変わっていない。こうした広範囲で長期にわたる巡行を行う神楽は、全国的にも類例がなく、貴重な習俗が現在も継続されていることから、2006(平成18)年3月に国の重要無形民俗文化財に指定された。

■花輪鹿子踊り(花輪鹿子踊り保存会)
根城館に居を構えた閉伊 頼基(へい よりもと)の家臣、花輪次郎なる者が芸を好んで旅をし、越後から習い覚えたのが始まりと言われる。寛永8年(1631)には、花輪殿様で知られる南部29代重信(しげのぶ)公が、花輪より盛岡に召される時の御供につき、盛岡城の御前で披露して南部家の九曜紋と向鶴の紋の使用を許されたといわれている。毎年、4月の華森神社例大祭で奉納し、盆の15日には花輪伝承館で鹿子踊りを披露して祖先を供養している。

 



主催:宮古市郷土芸能団体連絡協議会
   特定非営利活動法人いわてアートサポートセンター(宮古市民文化会館指定管理)
共催:宮古市、宮古市教育委員会、三陸国際芸術推進委員会
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会
映像:井田裕基
企画制作:宮古市民文化会館(令和3年度芸術文化事業|芸能Re;Connect)